名古屋の相続・不動産専門弁護士が相続・不動産トラブルを解決!         

弁護士(税理士業務名古屋国税局長通知)と不動産鑑定士の2つの資格を持つ相続と不動産に強い専門家です。

マンションの固定資産税評価額を争うも・・・

リアルバリュー法律事務所での解決事例です。

当事者の特定を避けるため、

いつ頃の案件かが分からないように年月日などは

伏せます。

また、

事案の本質を変えない程度に事実関係を変えて

あります。

 

マンションの固定資産税評価額がおかしいと

いうことで、

行政に審査申出をしたけれど却下されたという

事案です。

 

マンションなど建物の固定資産税評価額は、

マンションの構造・設備・施工などについて

評点を付け、

この評点を積み上げ、評点の合計に一定金額を

掛け合わせるといった方法で

建物価額が評価されています。

 

ところが、この事案では、

コンクリート打放し仕上げ施工でない部分に

ついて

コンクリート打放し仕上げ施工の評点が

付いていたり、

モルタル塗り仕上施工でない部分について

モルタル塗り仕上げ施工の評点が付いて

いたりして、

マンションの評価額が過大になっていました

 

当然、評価額が過大であれば、

支払う固定資産税も過大になってしまいます

 

行政への審査申出が却下されたので、

やむなく、裁判沙汰ということになりましたが、

これの第一審の裁判官は、

コンクリート打放し仕上げ施工とか

モルタル塗り仕上げ施工ということについて、

専門家的知識はもちろん、

一般常識も持ち合わせていませんでした。

 

当初は、民事訴訟当事者主義(原告や被告という

当事者が主張・反論や証拠を提出しなければならず、

裁判所は、主張や証拠を出せと指示するだけで良い

という制度)から、

裁判官が色々なことを言ってくるのかと思いました

が、

裁判期日を重ねているうちに、

この裁判官は、そもそも建築等について、

素人レベルの常識も無いということに気付きました。

 

したがって、

建築の教科書などを証拠として提示して、

コンクリート打放し仕上げ施工や、

モルタル塗り仕上げ施工の定義や説明など、

素人向けに説明するような証拠の出し方に

なりました。

 

しかしながら、

第一審の裁判官は、結局、

コンクリート打放し仕上げ施工と

コンクリートに何の仕上げ施工もされていない

剥き出しのコンクリート壁の区別や、

モルタル塗り仕上げ施工と

モルタル塗りがされていない壁の区別をすることなく、

「本件建物のこの部分には、

 コンクリート打放し仕上げ施工や

 モルタル塗り仕上げ施工がされているものと

 解釈できる」

というような訳の分からない理由で、

こちらの敗訴判決を宣言しました。

 

訳の分からない理由とは、こういうことです。

 

ただ単にコンクリートが剥き出しになっている壁を

コンクリート打放し仕上げ施工であると解釈できる

と言うことは、

木造建物を鉄筋コンクリート造と解釈できると言う

ことと基本的に同じだからです。

 

すなわち、

コンクリート打放し仕上げ施工になっているか、

モルタル塗り仕上げ施工になっているかどうかは、

事実そのものであって、

解釈によって変わることはありません

(当たり前です)

 

それにもかかわらず、

第一審の裁判官は、解釈で事実を曲げてしまった

わけです。

 

この案件の依頼者は、

建築の専門家であったたために、より一層、

「実際に写真や現地を見れば、

 仕上げ施工が無いのは明らかなのに、

 解釈で仕上げ施工があることになってしまう

 なんて、全く訳が分からん

 これなら、木造家屋でも、解釈で、

 鉄筋コンクリート造になってしまうではないか

と頭を抱えることになってしまいました。

 

当然、控訴提起することになりましたが、

控訴審の裁判官もイマイチ仕上げ施工があるか

否かが単純な事実の問題であることから目を

そらし、

行政の解釈で変わりうるというような

行政側の目線で訴訟指揮を行ってきました。

 

原告である依頼人が専門的知識に基づき、

様々な資料を出して、

(「こんなことまで証拠を出さないと

 裁判官は分からないのか」とぼやいて

 ましたが)

請求の一部を認めてもらうことには成功しました。

 

この案件は、

木造家屋を鉄筋コンクリート造であるとして

固定資産税を課税したのと同様のことを

行政がしてきたわけなので、

本来は、

こちらの請求が全て認められて当たり前の案件

だったとすると、

税務訴訟を課税庁に対して提起することが

いかに難しいことであるかが分かります。