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無道路地でも隣地通行権があれば建築確認が下りるか(その3)

最高裁判所(平成11年7月13日判決)は、
「(隣地通行権を認める)民法210条と
 (接道義務を必要とする)建築基準法43条1項本文は、
 その趣旨、目的等を異にしており、
 単に特定の土地がいわゆる接道要件を満たさないとの一事をもって、
 同土地の所有者のために隣接する他の土地につき接道要件を満たすべき内容の
 囲繞地通行権(隣地通行権)が当然に認められると解することはできない 」
としています。
つまり、
接道義務に足りない土地が、足りるようにするための隣地通行権を主張できない
としています。
 
また、東京高裁(平成11年12月22日判決)では、
「 隣地通行権としては、幅約0.5メートルあれば十分とされ、
 接道要件を満たすための幅約2メートルの隣地通行権が否定されました。
 
結論としては、最高裁判決が言うように、
隣地通行権と建築基準法の接道義務は、
立法趣旨や立法目的が異なる制度(両者に関係はないということ)
なので、
隣地通行権があるから建築基準法の接道義務が満たされるわけではないし、
接道義務を満たすために、幅2メートル以上の隣地通行権を認めろと言う権利もないということになります。