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多額な立退料を要した判例(その1)

東京高等裁判所平成3年7月16日(事件番号:平成元年(ネ)第107号)
判例タイムズ779号272頁

賃借人が木造2階建ての建物を借りて、電気店兼自宅として利用していたもの。
大家(貸主)が立退きにあたって、立退料500万円を提示していたのに対して、
裁判所が立退料1,500万円(家賃の約35年分)と判断しました。

大家(貸主)の方に、賃貸物件を自己使用する必要性などの正当事由が薄い場合でしたが、
約35年分の家賃にあたる1,500万円を立退料として支払うという条件付きで
正当事由つまり大家(賃貸人)からの立退請求を認めました。
 
立退料の根拠は、
賃貸物件である建物が老朽化しており、
使用可能期間が残り5〜7年程度であることを考慮して、
あと4年間くらいは電気店の店舗として使用が可能であろうから
約4年分の所得にあたる1,500万円と計算しています。
(1年あたりの申告所得が平均400万円弱だったようです)

4年分の所得額が、支払っていた家賃の約35年分という高額の立退料の根拠となりました。
 
やはり、店舗を立ち退かせるには高い立退料が必要になりそうです。