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借主への立ち退き請求が立退料ゼロ円で認められた判例(その6)

東京地方裁判所判決・昭和56年11月27日(判例時報1047号)
 
地主・借地人双方が自己使用の必要なき場合に、
借地法6条の異議に正当事由があるとされた判決
 
借地についての判決。
  
裁判所は、地主である原告については、
子供らの受験期を控え、あるいは、義母と同居するために
部屋数の多い住宅に転居するのが望ましいという事情はあるけれども、
現在の住居で子供らの受験期が過ごせないとまでは認められないし 
ただちに義母との同居を迫られるといった事情も認められないとし、
また、借地人から土地の明渡を受けても、
土地の具体的な利用計画をもっている様子はうかがえないとも判断しました。
つまり、地主が借地人に貸している土地を明け渡してもらって
その土地で地主たちが生活しなければならない必要性は高くない
と判断しました。
 
しかし、他方、
借地人についても、
借りている土地とそこに建てた建物を使用する必要性がなく、
かつ、
元々の地主(貸し主)と借地人は、
叔父と甥・使用者と従業員という特殊な関係にあったこと、
先んじて行われた調停の場で、
借地人が土地の明け渡しを約束した経緯があること
などを考慮して、
地主からの借地人に対する土地の明け渡し請求を認めました。
 
立退料はゼロ円です。