名古屋の相続・不動産専門弁護士が相続・不動産トラブルを解決!         

弁護士と不動産鑑定士の2つの資格を持つ相続と不動産に強い専門家です。

借地と借家の法律問題

定期借家契約書を作って契約しても定期借家にならない。

まず、一般の普通借家ですが、 普通借家の場合は、契約書で契約期限を定めても、 契約期限が到来した場合には、 借家契約は、自動的に更新され(法定更新と言います) 大家には、契約更新を拒絶する権利が原則として ありません(正当事由という特別な理由が…

一時的に建物を貸しただけなのに、期限が来ても借家人が居座ったのを立ち退かせた。

リアルバリュー法律事務所での解決事例です。 当事者の特定を避けるため、 いつ頃の案件かが分からないように年月日などは 伏せます。 また、事案の本質を変えない程度に事実関係を 変えてあります。 通常、普通に、建物を貸すと、借地借家法が適用され 賃貸…

もうすぐ民法改正(債権関係と相続法の改正)の施行日

1.民法(債権関係)改正法の施行日について (1)民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)の 施行期日は、令和2年(2020年)4月1日、 つまり来月の初日からです。 (2)定型約款について 施行日前に締結された契約にも、改正後の民法が 適用され…

借りた後で賃貸借物件に不具合が発生したとき家賃減額を請求できるか

現行民法では、 賃借物の一部が賃借人の過失によらないで 滅失したときは、 賃借人はその滅失した部分の割合に応じて 賃料の減額を請求することができる となっています(611条)。 しかしながら、滅失以外の場合、 たとえば、大雨のために雨漏りがして、 部…

賃借人の原状回復義務に関する民法改正

民法の債権法の部分が改正され、 平成29年5月26日に成立、6月2日に 公布されました。 平成32年4月1日から施行されます。 この民法改正では、 不動産に関する取引(売買・賃貸など)にも 色々な影響があります。 たとえば、賃貸契約に関する原状回復義務。 原…

賃借人は壁にポスターや画びょうの跡が残っても責任なし

賃貸借契約では、契約が終わって、 借りていた物件を返還するときに、 賃借人に原状回復義務があります。 原状回復義務とは、借りたときの 元に戻して返すということですが、 自分で元に戻すのではなく、 元に戻すための修繕費を負担することにする 場合も多…

証拠は残しておこう

私は昭和末期から平成初期頃まで政府系金融機関に勤務し、 中小企業への融資のための審査などをしていました。 審査をしている中で気づいたのは、 自宅や店舗を賃借しているのに、 賃貸借契約書を作成していないケースが結構あったことです。 その頃は、まだ…

多額な立退料を要した判例(その3)

平成9年11月7日東京地方裁判所(判例タイムズ981号278頁) 〔判例要旨〕 木造2階建て店舗・居宅兼事務所の賃貸借契約について、 その敷地が都の都市整備事業における買収候補地に選定されていること、 賃借人等の事情としても金銭的な補償で解決…

多額な立退料を要した判例(その2)

昭和51年(ワ)第10473号、昭和52年(ワ)第7744号 事件名:建物賃借権確認請求、建物明渡反訴請求事件 裁判所:東京地方裁判所 判決日: 昭和56年4月28日 (1981-04-28) 判例要旨:ショッピングセンタービル内の店舗について 賃貸借期間満了を原…

多額な立退料を要した判例(その1)

東京高等裁判所平成3年7月16日(事件番号:平成元年(ネ)第107号) 判例タイムズ779号272頁賃借人が木造2階建ての建物を借りて、電気店兼自宅として利用していたもの。 大家(貸主)が立退きにあたって、立退料500万円を提示していたのに…

借主への立ち退き請求が立退料ゼロ円で認められた判例(その6)

東京地方裁判所判決・昭和56年11月27日(判例時報1047号) 地主・借地人双方が自己使用の必要なき場合に、 借地法6条の異議に正当事由があるとされた判決 借地についての判決。 裁判所は、地主である原告については、 子供らの受験期を控え、ある…

借主への立ち退き請求が立退料ゼロ円で認められた判例(その5)

横浜地方裁判所判決・昭和63年2月8日8(判例時報1294号) 建物所有を目的とする借地契約の期間満了の貸し主の異議申立に正当事由があるかどうか の判断にあたり、 建物賃借人の事情を借地人側の事情と斟酌すべきである場合にはあたらないとした判決…

借主への立ち退き請求が立退料ゼロ円で認められた判例(その4)

東京地方裁判所判決・昭和56年10月7日(判例時報1035号) 長男家族との同居を望む貸し主から 新聞販売業者である賃借人に対する建物明渡請求について 正当事由を肯定した判決。 貸し主が高齢で長男家族と同居する必要性が極めて高いけれども、 貸し…

借主への立ち退き請求が立退料ゼロ円で認められた判例(その3)

東京地方裁判所判決・昭和63年10月25日(判例時報1310号) 建物賃貸借契約について、建物が全体として朽廃していることを理由に 解約申入れの正当事由が肯定された判決。 大正12〜13年ころに建築された建物が朽廃したため 賃借人に立ち退き請…

借主への立ち退き請求が立退料ゼロ円で認められた判例(その2)

東京地方裁判所・平成3年4月24日判決(判例時報1372号) 土地の有効利用を理由とする建物(倉庫)賃貸借契約の更新拒絶について、 立退料の提供なしに正当事由が認められた事例です。 4,893.12㎡の土地に建っている老朽化した平家建ての倉庫を貸して…

借主への立ち退き請求が立退料ゼロ円で認められた判例(その1)

大阪地方裁判所・昭和56年4月21日判決(判例タイムズ449号) 市場の移転を理由とする市場内店舗の賃貸借の解約申入れにつき、 市場の移転計画に必要性、合理性、相当性があり、かつ、 市場内店舗の賃借人の大多数が右計画に賛成しているうえ、 反対する賃借…

迷惑な入居者を追い出せるか?(その5)

近隣や他の居住者に迷惑をかけるという理由で 賃貸借契約を解除するためには、 その迷惑の程度が、かなりの程度非常識であることが必要です。 また、貸主の改善指導がどれくらい行われたかということも 重要です。 迷惑の程度が若干低くても 貸主が再三再四…

迷惑な入居者を追い出せるか?(その4)

「近隣や他の居住者に迷惑をかけた場合には賃貸借契約を解除できる」 という条項を契約書に織り込んだとしても、 迷惑の程度が軽い場合には契約解除はやり過ぎということで認められません。 判例上、契約解除が認められた例としては、 賃借アパートの通路や…

迷惑な入居者を追い出せるか?(その3)

迷惑入居者への事前対策としては、賃貸借契約書にあらかじめ 「近隣及び他の居住者に迷惑となるような行為をしてはならない」 という条項を入れ、 「これに違反した場合には、貸主は賃貸借契約を解除できる」 という特約条項を入れるという方法があります。 …

迷惑な入居者を追い出せるか?(その2)

貸主は、借主に対して 貸した物をちゃんと使わせる義務があります。 したがって、 アパート賃貸の貸主は、 アパートの借主に貸した部屋をちゃんと使わせる義務があります。 そのため、 騒音などで隣近所の部屋の住民に迷惑をかける入居者を放っておくと、 迷…

迷惑な入居者を追い出せるか?(その1)

賃貸業をしていると 騒音、深夜の大騒ぎ、ゴミ出しの決まりを守らない等 隣りの部屋や 同じ賃貸アパート・賃貸マンションの住民に迷惑をかける入居者に 貸してしまうときがあります。 中には、同じアパートどころか、周辺住民にまで迷惑をかける人も いたり…

賃貸借と使用貸借との区別

土地や建物を借りている場合に、 それが賃貸借ですと、契約期間が過ぎても契約が自動更新されて住み続けることができ、 貸主に借主を追い出すだけの、よっぽど正当な理由がない限り立ち退きをする必要もありません。 賃貸借では、借主は借地借家法という法律…

居住目的での使用貸借

使用貸借は、期間を定めなかった場合でも、 タダで借りる目的が達成されたときには、 借りていた物を返還しなければなりません。 ここで問題となるのは、居住目的での使用貸借です。 居住目的で土地や建物を借りた場合、 どういう状況になれば、借りた目的が…

使用貸借に基づく不動産の利用

使用貸借の借主は、タダで土地や建物を借りているので 借地・借家の場合のように特別な保護は受けません。 (借地・借家の場合は、借地借家法により借主は手厚く保護されています) たとえば、 借主が最初の約束のときに取り決めた土地や建物の使用方法どお…

使用貸借契約の成立

軽い気持ちで「タダで貸してやる」と言ったとしても 借主がその土地や建物の使用を始めてしまったら 一応それで使用貸借契約は成立してしまいます。 使用貸借契約は、賃貸借契約と同じく 契約書は単に契約したことを証明する資料にすぎず、 契約書がなくても…

使用貸借とは

社会的には借地・借家の一態様 法律的には借地・借家とは違うもの それが使用貸借です。 使用貸借とは、 一言で言うと、無償貸与 すなわち、タダで土地や家を貸し借りすることです。 (タダで貸すことが使用貸借なので、土地や建物以外の物、 たとえば、本や…

原状回復に関するトラブルを未然に防止

昨日紹介した原状回復のガイドライン再改訂では、 トラブルを未然に防止するため、契約締結時に貸主・借主の双方が 原状回復について共通認識を持つことを推奨する内容になっています。 具体的には、 原状回復の条件について契約書に添付するための別表3が…

原状回復のガイドライン再改訂

国土交通省は、8月16日に 「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の再改訂版を公表しました。 原状回復をめぐるトラブルとは、要は、 借主が借家を出て行く際に、 借主の費用で借家を修復しておかなければならないのはどこまでか ということに関する…

更新料(その6)

最高裁判所の判例では、原則、更新料を認めることになり、 大家さんはほっと一息というところ。 しかしながら、賃貸市場の需給関係によって更新料が取りにくくなることと 最高裁の判例とは別問題。 同じような物件で賃料なども同じであるが 更新料を取るもの…

更新料(その5)

最高裁判所の判例によれば、結局、有効な更新料とは、 ① 一義的かつ具体的に記載された更新料条項があること ② 更新料の額が高額すぎるなど特段の事情がないこと が要件ということになります。 ①については、要するに、 更新料の金額や更新料授受の時期など…